今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 698)武蔵ら〜麺

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麺屋武蔵。かつてはニューウェイブでしたが、今や押しも押されもせぬラーメン界の重鎮。都内を中心に暖簾分けも数多いけど、本店は激戦区・新宿。


小滝橋通りは西口大ガードから大久保方面に伸びる片側一車線の道で、武蔵の他にも蒙古タンメン中本、ラーメン二郎などのビッグネームが居並びます。


さて、ランチタイムのピークを越えた時間帯。券売機前に立つも、豊富なメニューに圧倒され、ラーメンか、つけ麺かの2択すら悩ましい。


そんなときは、店名を冠するラーメンを選ぶのが一番確かだな。滅多に来る店ではないし、店の本気を食べておかないと、悔いが残りますしね。


ジャズがガンガン流れる店内、黒Tシャツに身を包む店員は元気よく、小綺麗で清潔なカウンターに陣どる。いかにも気鋭のラーメン店に、背筋が伸びる。


普段使いの街中華やオーソドックスなチェーン店とは一線を画し、お値段含めてよそいきの雰囲気ですね。客層も、カップルや若いビジネスマン風が多い。


さて、やってきたのは瀟洒な一杯。スープを飲めば、まずはおいしい。魚介系と動物系のダブルスープは、今でこそ珍しくないけど、やはり格別な旨み。


麺もモチモチとスープをよくからめとり、上質な生パスタに比肩する味わい。しっとりおいしいチャーシュー、歯ごたえのよいメンマも文句なし。


夢中で食べ進めたのち、お楽しみの味付けたまごを箸で割る。黄金色に輝く黄身は、約束された濃厚なコク。白身の淡白さとのコントラストがいいね。


なんというか、ラーメンというより、麺料理って感じ。若いころ、ファミレスではなく背伸びして、いわゆるレストランに入ったときを思い出します。


ともあれ、おいしくいただく。胃の丈夫な若いころはお金がなく、小金をもったオジサンになると胃がもたれる。兎角人の世は生きにくい、ですね。


ごちそうさまでした。