会社帰り、なんとはなしにコンビニに立ち寄る。そんな人も多いのではないか。しかし、コンビニは意志の弱い我々に蠱惑的な揺さぶりをかけてくる。
コンビニだけで売られるマンガ誌、プライベートブランドのお菓子、パイロット版が居並ぶドリンク類、そしてオジサン心をくすぐる煌びやかなカップ麺。
そんなコンビニならではの、スペシャルなどん兵衛を購入。週末の楽しみに、酔っぱらって夜食にすることのないよう、高い棚に保管して、そのときを待つ。
さて、待ち侘びた休日のブランチ。果たしてこのどん兵衛には水道水でよいのかとためらいつつ、お湯をわかして、取説をよく読んだのちお湯を注ぐ。
待つこと5分。うどんを待つ妻は8分。通常よりも焦らされたぶん、感動も大きいことだろう。フタをあけ、後のせかき揚げをのせ、戦いの火蓋を切って落とす。
まずはツユをゴクリ。深い、おそらくいつものどん兵衛より深い。ダシの小袋には、あご、干し椎茸、煮干し、サバ、昆布、鰹節など、絢爛豪華な旨味の数々。
なるほど深みと旨みが出るわけだ、でもしっかりどん兵衛風味なのがうれしい。七味も「浅草やげん堀」とやらで、振りかけてみればやたらキク。
そばはしっかり太く、さすがに香りはうすいけど食べごたえ十分。かけ揚げも、表面もっちり、中身はサクサクして、玉ねぎの甘み、エビの風味は立ちそば級です。
という間に、妻のうどんもできあがり、ツルツル、ハフハフいそがしく食べている。カップ麺としては値がはりますが、夫婦のブランチと思えば破格の安さ。
子育てもひと段落して、いい意味で肩の力を抜いて、ジャンクなごはんというのも悪くない。というか、むしろ望むところ。今度は、ハンバーガー食べよう!
ごちそうさまでした。