日本三大うどんというと「讃岐」「稲庭」ときて、あとは「五島」「水沢」あたりが争うとか。関西のうどんはご当地感に欠けるのか、議論に入っていない。
どれもコシや喉越しなど麺に特徴があり、食べるぶんにはみんなウェルカム。とはいえ、カッチカチの味噌煮込みや、フワフワの伊勢うどんも好きだけどね。
で、都内で比較的店が多いのが「讃岐」うどん。暑さがやわらいできたので、ランチタイムに足を伸ばしてみると、店内は男性ばかり20人ほどみっしりです。
釜揚げ、ぶっかけなど魅力的なメニューから、肉うどんを選ぶ。ダイエットやってる感を出すために、麺の量は小にして、そのぶんを天ぷらで補うのだ。
入口近くで基本のうどんを受け取り、カウンターにトレイを滑らせながら、トングで天ぷらを取る。かしわ天にひかれたけど肉がかぶるので、かき揚げかな。
支払いを済ませ、水を汲んで、席を確保する。ホッとしたところで、箸を割り、まずはたっぷりの肉をつまめば、すき焼や牛丼のように味のしみた赤身です。
ご飯に合うものは、麺にも合う。うどんをすすって口内調味すると、約束されたおいしさです。うどんは、コシが強く、噛むたびにプツリと歯ごたえがよい。
熱心に咀嚼せずゴクリとやれば、喉越しも凛として嬉しい限り。ここらでダシを飲めば、ダシ、肉汁、おろし生姜が三位一体のちょうどいいバランスです。
さて、野菜かき揚げ。卓上の塩をハラリとかけてガブリ。しっとりタイプで、塩だと野菜の味がよくわかる。甘い玉ねぎ、にんじん、ホクホクのじゃがいも。
半分ほど食べてからうどんにのせて、ダシを吸わせグズグズにするのが、たまらんです。仕上げに七味をかけて刺激を強め、うどんをモムモムと食べてゆく。
店で手打ちの讃岐と異なり、稲庭や五島は乾麺で流通するから時間が命のランチには向かないかな。郷土料理店のシメで食べたことあるけど、また食べたいな。
ごちそうさまでした。