今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺食らう(その 764)ラーメン

 

つくづく「幸せ舌」である。舌バカとも貧乏舌とも言えるけど、どうせならポジティブに言い換える。何を食べてもたいがいおいしいのは、ラッキーである。

 

おふくろの味という、ウエットな響きは好きではない。でも、化学調味料を使わず、朝から晩までダシをとっていた母親の背中は覚えている。ありがたい食育。

 

一方で実家を離れれば適当三昧。朝抜き、昼マック、夜牛丼。学生のころは、我ながら親に顔向けできない食生活。でも結果論だけど大病もせず元気である。

 

で、老舗の街中華。何を食べてもおいしいし、店の活気だけで嬉しくなる。シンプルに日替わり、ガツンとカツ丼、変化球でオムライス。どれも魅力的だな。

 

悩むときは原点に立ち返ってラーメン。チャーシューとか、もやしとか、余計な具材を加えずにラーメン。でも、ランチサービスの無料ゆで玉子は欠かさない。

 

手持ち無沙汰に食べログをみれば、こちらの評価はなべて高い。昔ながらの街中華、巨人軍ゆかりの伝統店、メニューを全部食べたいなど、褒め言葉が連なる。

 

でも、相性か、タイミングなのか、低評価も散見される。都心なので、どのメニューもそこそこのお値段だし、作り置きを残念がるのもわからないではない。

 

ともあれ、やってきたラーメンは実にシンプル。平成を通り越して、昭和を彷彿とさせるたたずまいには好感しかない。スープを飲めばシンプルな鶏がら醤油。

 

コショウをふって麺をすすれば、細ストレート麺は小麦の味がする。スープ表面を漂うネギが口に入ってきて、シャクっと食感のアクセントになる。

 

脂ののったチャーシューは2枚。いいね、絶妙な物足りなさ。メンマはコキコキで、サービスのゆで玉子はしっかり黄身に火が入り、ニンマリと食べてゆく。

 

しみじみ、おいしい。冒頭の話に戻るけど、他人のつくった食事は基本的においしい。コスパ云々もあるんだろうけど、3桁価格の街中華はこれでいいのだ。

 

丼ぶりが大きいのでなみなみ注がれたスープはいつまでも冷めない。汗をかきつつ、塩分を気にしてレンゲ3口でやめておく。うん、幸せ舌バンザイだ。

 

ごちそうさまでした。