御三家といえば尾張、紀伊、水戸である。細かくいえば家格もあるらしいけど、明治以降も侯爵であり、庶民からすればそのまばゆい家柄に大差はない。
あるいは橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦を思い浮かべる人もいるだろうし、いやいや秀樹、五郎、ひろみに決まっていると主張する世代もあろう。それが御三家。
カップヌードル御三家なら、しょうゆ、カレー、シーフードである。味噌やチリトマトがいくら挑もうと阻まれる、御三家の高い壁は、レッドクリフのごとく。
で、老舗ラーメン店がリアル・シーフードヌードルを出していると聞きつけ、さっそく食べにゆく。なんでも店長が大好きらしく、自然と期待が高まる。
スープを飲めば海鮮のエキスがたっぷりで、ほんのりコショウがきいている。そうそう、これこれ。カップ麺が主食だった学生時代に、タイムスリップしそう。
喉越し重視の細麺、歯ごたえ抜群のイカ、ザクザクおいしいキャベツ。どれもカップ麺よりおいしいのだけど、食べるたびにカップ麺が食べたくなる不思議。
結構な有名店ですが、店主がカップ麺好きとは親近感が湧く。好きこそものの上手なれ、とはよく言ったもので、腕がたつからこそ味が再現できるのだろう。
学生の頃は、スーパーの半額弁当と、カップ麺が贅沢だったなぁ。栄養バランスよりも塩分と満腹。そんな時代もあったね、と中年腹をさすりつつ完食です。
ごちそうさまでした。