湘南といえば海であり、サーフィン、パリピ、ヤンキーなど、若者が弾けている土地柄という印象。まあ、サザンや漫画の影響を受けすぎなのかもしれない。
Jリーグのベルマーレ平塚もいつのまにか湘南ベルマーレになっていた。言葉の響きのよさだろうし、ファン層も広がると見込んでの変更だろうか。
そんな湘南の名物といえばしらす丼。江ノ島、鎌倉あたりもそうだけど、いかにも観光地の食堂です、といった店ではもれなくしらす丼が出されている。
そんかしらすの旬は春と秋らしく、終わりがけとはいえありがたくいただこう。最近は「鎌倉殿の13人」を面白く観ているので、鎌倉、湘南感を感じたい。
そもそも「しらす」はカタクチイワシの稚魚で、生しらす、釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんの順に水分が抜けてゆく。つまりレベル2の新鮮さですね。
まず味噌汁をひと口。小さいカニが入っており、ダシがかなりきいている。幸先のよい食事のスタートに浮かれながら、しらす丼をパクリとほおばる。
しらすは自然な塩っ気がきいていて、少しかためで舌ざわりがよい。ここにワサビ醤油をチラリと垂らすと、オカズヂカラばっちりの丼ぶりのアタマですね。
成魚にまで育てば食いでがあるはずの稚魚をいただくというのは、責任が伴います。しらすを食べるときはいつも1匹残さずに食べるよう心がけています。
白米とともにモリモリ食べつつ、見逃さぬよう底をつつき、隈なく食べていく。正直、スプーンが欲しくなるけど、お箸を駆使できるのも、オトナの証明です。
そうそう、関西では乾燥度合いにかかわらず「ちりめん」というとか。ちりめん丼をググったら、高知県安芸市の名物らしい。黒潮が結ぶ湘南との縁ですね。
さて、天網恢々疎にして漏らさず。キレイに食べ終えて、少しぬるくなったほうじ茶をゴクリと。ヘルシーなメニューだったので、まだ、隙間がありますね。
ごちそうさまでした。