今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 816)赤いきつね

 

二つ名というものに憧れる。獅子心王リチャード1世とか、独眼竜政宗とか、単なるあだ名よりも格上で、いかにも大物感あふれるのがイカす。

 

卑近な例でいえば、ガンダムの二つ名は色にちなむものが多い。連邦の白い悪魔赤い彗星、青い巨星、黒い三連星など。すべてわかる方は、同年代ですね。

 

で、赤いきつね。言わずもがな、きつねうどんです。マルちゃんのシリーズにも、緑のたぬき、白い力もちうどん、黒い豚カレーうどんなど色にちなむものが多い。

 

赤いから3倍早いということもなく、3分間待って蓋をあける。ドーンと大きなお揚げさんが威容を放ち、ダシの香りが鼻腔を満たす。これぞ安心、安定の一杯です。

 

まずはお揚げをひとかじり、長方形のひと角にキレイな歯形をつける。お揚げは、ついさっきまで乾燥していたのがウソのように、ダシがしみて甘い。

 

 

残るお揚げは、食事の後半のお楽しみ。カップの底にもぐらせて、一気呵成にうどんをすすり込む。いかにもインスタントといったクタクタの麺がうまいっ。

 

丸い玉子は彩りだけでなく、ふわふわと食感のアクセント。ズルズル食べてゆくとお揚げ再び。引き揚げて、ダシをチュウっと吸って、また、ダシに漬け込む。

 

プラスチックの器に口をあてるより、お揚げ経由で味わったほうが、ダシがおいしい気がする。間違いなく勘違いだけど、騙すより騙されたいんだよ、僕ァ。

 

塩分を気にするお年頃だけど、久しぶりの赤いきつねならば話は別です。ズルズルと麺を食べ終え、ハフハフとお揚げをやっつけ、ゴクゴクとダシを飲み干す。

 

ごちそうさまでした。