関西のダシは昆布がメインで、薄口醤油を用いるので、うどんのツユも色味が薄い。良し悪しではなく、漆黒の関東のツユとは方向性が異なっていて面白い。
ところが、キングオブ上方、京都のラーメンがはんなりとはほど遠いのが、実に興味深い。関東にも支店を出すような店は、どれもインパクト絶大です。
天下一品の鶏白湯のこってり系、ますたにの背脂チャッチャ系、そして第一旭の濃色醤油系など。盆地の気候が育んだのか、負けず劣らず個性派ぞろいである。
で、そんな京都ラーメンの第一旭。何年か前に新宿店を出したけど、続いてラーメン激戦区神保町にも出店している。いつも混んでるけど、今日はすいてるな。
https://socius-lover.hatenablog.com/entry/2020/09/23/070400
チャンスは最大限にいかすのが私の主義なので、店前の食券機とニラメッコ。中途半端な時間なので晩ごはんに影響が出ないように、基本のラーメンにしよう。
やってきたのは、茶色いチャーシューと緑の九条ネギの対比が美しいひと品。これでチャーシュー麺ではないなんて、うれしいネーミング詐欺ですね。
黒いスープを飲めば、豚骨の旨みと醤油の塩味ががっぷり四つ。喜多方ラーメンをよりワイルド側に寄せたような味わいは、京都人の心の闇を表しているのか?
んなわけない、とひとりツッコミをしつつ、麺をスルスルと食べる。このスープは中太ストレート麺は一緒に味わってこそちょうどよい塩梅となる。おいしい。
チャーシューはオカズヂカラの強さを示威し、九条ネギが食感に変化をつけて、すべてが調和しているんだな。卓上のニンニクは自重して、コショウを少々。
塩分が気になるお年頃なのに、おいしさという正義に打ちのめされ、キレイに完食しちゃう。なみなみ残るスープに後ろ髪ひかれつつ、グラスの水で代償する。
ごちそうさまでした。