今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 533)W餃子定食 in 日高屋

 

最近、食が細くなってきた。知命も近くなり、当たり前といえばそうだけど、少し寂しさもある。若いころ上司に「若いんだから、食べろよ」と食べさせられたっけ。

 

この歳になってわかるのは、若者がグイグイと胃に流し込んでいくのをみるだけで、実に爽快感があること。失った若さをみると、そこにシビれる、あこがれるゥ!

 

で、食に関するガッツリという言葉が人口に膾炙したのは最近だけど、悔しいかなそれを体現できる歳ではないのよね。ともあれ、本日は気の迷いか、W餃子定食を注文。

 

選べる小鉢もキムチではなく唐揚げ。自らの気まぐれに恐怖するも、予定されたレールの上の人生を外れるのも悪くない、などとたかがランチで大げさなことを考える。

 

餃子が2列並ぶのは壮観ですね。どことなく大名行列にも似た、少し滑稽な2列縦隊を眺めつつ、小皿に酢を注ぐ。ワカメスープで箸を湿らせたのち、いざ餃子です。

 

まずは、何もつけずそのまま。頼りない皮の内側には、野菜たっぷりの餡が詰まっており、やさしい味わい。野菜の粒感とか、皮の甘みとか、しっかりと咀嚼する。

 

2つめはお酢につけてパクリ。サッパリしていくらでも食べられそうと錯覚しつつ、小皿に醤油を加える。酢醤油で食べる餃子は、子どもの頃の家庭の味を思い出すな。

 

さらにラー油をたっぷり加えタレを完全体に仕上げて、もりもりと餃子&ライスを楽しむ。餃子は完全食だと山岡さんが言っていたけど、オカズヂカラだって半端ない。

 

餃子に丹念にタレをつけ、ライスにワンバンさせて半分ガブリ。餃子はライスの上に置いて、ライスをひと口ガブリ。咀嚼しながら餃子の断面にタレを染み込ませる。

 

タレだくの餃子を、もう一度ライスにワンバンさせて口に放り込む。そこにタレ色に染まったライスを追いかければ文句なし。押しも押されもせぬ、横綱級の味です。

 

どれだけ餃子がおいしくとも、12個もあれば、ちと飽きる。途中で唐揚げを挟みつつ食べていく。なんなら、中華スープに浸して、水餃子風で食べても間違いないね。

 

満腹中枢が機能する前に食べ終えてしまう作戦で、とにかく勢いよく食べてゆく。太田胃散が必須の午後を予感しながらも、自らのかすかなガッツリヂカラをしぼり尽くす。

 

ごちそうさまでした。ゲフッ。