マルハニチロ調べの人気の魚ランキングによると、上からサケ、マグロ、サンマ、サバ、ブリと並んでいる。統計結果だから妥当だと思うけど、ブリは5位なのか。
ブリは北陸では年取り魚であり、お刺身、照り焼き、ブリしゃぶなど、どう食べてもおいしい。サケ、マグロ、サンマには勝てないまでも、サバにも勝てないものか。
確かにシメサバ、バッテラ、塩焼きなど、サバもおいしいもんな。ともあれ、ランチの黒板メニューにぶりカツをみつけて、物珍しさに一も二もなく注文。楽しみだ。
カツもフライも調理法は大差なく、肉類はカツ、魚類はフライと呼ばれがちである。マグロカツ、ささみフライなど、例外はあるものの、不思議な使い分けだと思う。
で、ぶりカツ。マグロもそうだけど、肉質がしっかりした魚だから、カツと呼ばれるのがふさわしい。やってきた定食には小ぶりなカツが3つ。さて、どうしたものか。
4個なら醤油2、ソース2だけど、奇数ではそうもいかない。とりあえず1つめは醤油かな。揚げたてでチクチクする衣の内側から力強くブリの弾力が押し返してくる。
いうまでもなく醤油は魚と相性がよい。口に広がる油っけと潮の香りにごはんがすすむ。キャベツで口をサッパリさせて、残り半分を食べればビールが欲しくなる。
三角食べで味噌汁を飲み、2つめのカツはソース。肉肉しい味わいだけど、ほろほろと身が崩れるあたりは魚っぽい。いや、魚なんですけどね。浅漬けでお口直しする。
さて、ラスト。3つめが悩ましい。卓上にあれば塩でもいいくらいだけど、カツなのでソースを選ぶ。フライだったら醤油なんだけどね、なんとなくの使い分けです。
たっぷりとソースをかけ、カラシもしっかりつける。中身が魚だから、ある意味で駄菓子の「ソースカツ」のリアル版とも言えますね。ごはんが進むこと、この上ない。
お隣では青年が「ごちそうさまでした。おいしかったです」とお会計している。好きなものを好きと言える真っすぐな気持ちは心地よいね。ごちそうさま、と席を立つ。
ごちそうさまでした。