今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 545)カツカレー

 

カツカレーをはじめて食べたのはいつだろう。実家にいるころ、母親はカレーもカツも手作りしてくれたけど、カツカレーという組み合わせを食べたことはない。

 

学生のころ、30年も前だけど、まだココイチは東京で見たことなかったし、神保町がカレーの街とも知らなかった。はっきり記憶しているのは、社会人になってからだな。

 

草野球の試合後、打ち上げのランチの席だった。実家でトンカツを食べるときいつもしょうゆをかけていたので、カツカレーのカツにも当たり前にしょうゆをかけた。

 

すると監督に「これだから名古屋もんは」と言われたのを覚えている。名古屋は関係なく単なる習慣だったのだけど、カツカレーにはしょうゆをかけないのだと学んだ。

 

一番の食べざかりにカツカレーを知らなかった反動か、アラフィフになってもたまに食べたくなる。しょっちゅう食べている気がするけど、ブログをみるに1年ぶり。

 

意外と自制しているなと自分をほめつつ、先づけのサラダを喰む。後客の注文をきくに人気はオムライスとポークソテーなど。いつまで揚げ物が食べられるものか悩む。

 

さて、やってきたのは食品サンプルにありそうなザ・カツカレー。カレーを少し舐めれば、もったりとして、そこそこ辛い。コンソメスープで舌を洗い、いざ攻め込む。

 

洋食ならではの、野菜からとったダシの旨みが感じられます。辛みを舌よりも喉越しで感じるのが不思議ですね。小さいころ食べてないのに、なぜか懐かしい味です。

 

揚げたてのカツは薄めで、スプーンで切ってはカレーをまぶす。カリカリの衣に秘められた肉は歯ごたえがあり、脂の甘みがカレーと好対照で、どんどん食べられる。

 

ふと思いついて、卓上のソースをチラリと垂らす。ソースの甘みが衣にしみて、おいしさがグレートアップ。監督もソースなら文句なしだったのかな、などと思う。

 

オジサンの胃にカツカレーは正直重い。午後の胃もたれは覚悟のうえで、目の前の食事の愉悦を優先するのだ。おいしく食べ終えて、あとで大正漢方を飲もうと誓う。

 

ごちそうさまでした。