今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 554)鶏の唐揚げ定食

 

 

唐揚げ粉は、地味ながら偉大な発明だと思う。特に味つけすることもなく、もみこんで揚げるだけでおいしい唐揚げができるのだ。まあ、揚げるのは大変だけどさ。

 

唐揚げ粉以前は家ごとにレシピが異なっており、醤油、お酒、ニンニク、ショウガ、粉の打ち具合など個性が出る部分だった。今でもたまに自分で味つけると楽しいし。

 

あとは肉の部位でも味わいが異なる。脂のおいしいモモ、さっぱりおいしいムネ、間をとった肩肉。みんなちがって、みんないい。ちなみに私はササミが大好きです。

 

本日の唐揚げ定食は一枚肉がカットされ、タルタルがかけられたタイプで、思ってたのとは違うな(笑)。チキン南蛮っぽいけど、甘酸っぱいタレはかかっていない。

 

カリカリした食感の衣、肉の歯ごたえ、脂のうまみ。ともするとくどくなりがちな後味を、タルタルソースがさっぱりさせてくれ、刻み紫蘇の香りもバランスがよい。

 

情報社会の現代は「鶏の唐揚げ」と言われると似たものが頭に浮かぶだろう。でもそれはよそゆきの発想で、実は皆、心の奥底では実家の唐揚げを懐かしんでいまいか。

 

そんなことを思いつつ、唐揚げをかじり、追いごはんを喰み、味噌汁で流し込む三角食べ。おいしく食べながらも、こんどササミの唐揚げを揚げようと誓うのであった。

 

ごちそうさまでした。