今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

食べる

麺喰らう(その 998)排骨酸辣麺

教科書には無味乾燥な文字が並ぶだけではない。一生を懸けた職業のきっかけもあれば、人生を豊かにする趣味、さらに単なる雑学、ネタのレベルまで玉石混淆である。 なかでも言葉の響きの美しさで忘れられない単語がある。禁中並公家諸法度、カノッサの屈辱、…

麺喰らう(その 997)カップヌードル トムヤムクン

「三大ホニャララ」がある。純粋に数字でランキングを決めているものはともかく、ふわっと雰囲気で決まっているものは少し疑わしい。利権とか、郷土自慢がからむ。 たとえば日本で高い山というと、富士山、北岳、奥穂高岳である。ところが、日本三大霊峰にな…

定食春秋(その 659)豚汁朝定食 in 松屋

感心できないとわかっているけど、朝食は食べたり、食べなかったりである。ダイエット、血糖値、栄養などいろいろ考えてはみるものの、結局その日の腹具合となる。 お腹がすいていなければ野菜ジュース、二日酔い気味なら温かい麺類、朝から元気を出したいと…

麺喰らう(その 996)ナポリタン

スパゲッティは、いつからパスタと呼ばれるようになったのか。1990年前後、バブル経済のころイタ飯ブームが起こり、小洒落た呼び名としてパスタが広まったとか。 調べるとイタリアでは「小麦粉産の麺類」をパスタと呼ぶらしく、スパゲッティだけでなく、穴の…

定食春秋(その 658)生姜焼定食

生姜焼にハズレなし。ヒラヒラ肉タイプ、野菜炒めタイプ、トンテキタイプ、どれを食べてもおいしいし、どこで食べてもおいしい。不思議だけど、畏るべし生姜焼。 自作しても、それなりおいしく、醤油、みりん、お酒を等量、生姜チューブをお好みで、ソース、…

麺喰らう(その 995)肉玉うどん

昨晩は久しぶりにお酒を飲んだ。楽しいお酒でも、ビール、日本酒、焼酎とチャンポンすると、少しくたびれる。朝起きてみると、明らかにアルコールが抜けていない。 こういうときは自然回復に任せず、早いうちに胃に何か入れておきたい。酒で失われた水分と糖…

定食春秋(その 657)石鍋マーボー豆腐定食

石焼きというと、芋である。さすがにリアカーは見なくなったけど、令和の世でもなお、冬になれば軽トラで石焼き芋が売られている。みかけると、結構売れている。 あとはキャンプなどで石でステーキを焼くとか、石狩鍋に石を入れてアツアツにするとか。日常を…

麺喰らう(その 994)正油ラーメン with 味玉

シミュラクラ現象をご存知だろうか。ヒトは3つの点が逆三角形に並んでいるとヒトの顔と認識する、という現象である。心霊写真の多くは、これが原因なんだとか。 丸を書いて中に3点をうつだけでも、なんとなく顔に見える。ヒトが野生動物に追われたころの名…

定食春秋(その 656)鮭ハラス焼定食

年取り魚は東日本と西日本で異なる。いわゆる糸魚川静岡構造線は地学的な境界線だけど、不思議と文化の境にもなっており、東日本がサケ、西日本がブリなのだ。 そもそも年取り魚ってなんだというと、大晦日に食べる縁起物である。物流が発達する前は、冬に獲…

定食春秋(その 655)鉄板ハンバーグ本気盛り in ガスト

ガストというと、すかいらーくの廉価版、学生の財布にやさしいファミレス、といった思い出がある。事実、1992年の創業当時は、安くておいしいファミレスだった。 そんなわけで、グループ再編を経てすかいらーくグループの中核となった今でも、ガストに思い入…

麺喰らう(その 993)中華ソバ

街そば屋がピンチである。かねてからの後継者問題にコロナ禍が追い討ちをかけ、どんどん廃業している。オフィス街も住宅街も傾向は同様で、ファンとしては悲しい。 立ち食いそば屋やイケてるそば屋とは異なる、街そば屋ならではの品揃えが消えてしまうかもし…

定食春秋(その 654)ニラレバ炒め定食

両親が北陸の戦中生まれだからか、実家では内臓肉を食べたことがなかった。両親の子どものころ蛋白といえばもっぱら魚であり、育ってきた食環境が再現されていた。 とはいえ、北陸と関東では漁獲事情が異なる。それに戦後すぐに比べ、昭和後期では食卓に上る…

麺喰らう(その 992)塩らーめん

たばこと塩の博物館に行ったことがあるだろうか。今でこそスカイツリーのそばに移転したけど、以前は渋谷の公園通りに位置しており、記憶のある方もいるだろう。 たばこと塩とは奇妙な組み合わせだけど、かつての日本専売公社、今のJTの企業博物館ときけばナ…

麺喰らう(その 991)つけ麺

ラーメン、つけ麺、ぼくイケメン、OK!とは狩野英孝の持ちネタである。典型的なキャラ芸人であり、一発屋と思われていたが、どっこいどうして生き残っている。 先輩芸人に可愛がられているだけあり、場面場面で求められた引き出しを開けられている。小島よし…

麺喰らう(その 990)鍋焼きうどん

昨年暮れ、土鍋の材料となるレアアースであるペタライトの不足が報じられた。なんでもEVのバッテリーの材料らしく、中国企業がジンバブエで買い占めているとか。 家庭ではカセットコンロ&土鍋の代わりに金属製の鍋をつつくことも多い。しかし、味噌煮込み、…

定食春秋(その 653)麻婆豆腐定食

昭和の給食世代としては、三角食べが常識であった。ごはんorパンの主食+オカズ+汁物を順番に食べてゆく。自然と口内調味が習慣となり、なんの疑いももたなかった。 バランスよく食べることで、食べ残しが減るとか言われたけど、本当にそうか。汁物で流し込…

麺喰らう(その 989)おにぎりセット

ずっと気になっていた、立ち食いそば店のおにぎりセット。店内で食べていると、おにぎりのテイクアウトを求めるお客さんが多くて、おいしいのは間違いなさそう。 今日こそ食べてみようと心に決めて、入店前に店前でおにぎりのラインナップを確認する。朝イチ…

麺喰らう(その 988)辛みそラーメン

飲食店でメニューを選ぶ際、SNSや食べログなどを参考にしたり、券売機なら左上を選んだり、作戦はいろいろある。加えて、店側のオススメメニューも捨てがたい。 こちらは都内にある札幌ラーメン店。店前の黒板にはいつも人気ランキングが書かれており、ここ…

麺喰らう(その 987)めとろ丼+半そばセット in めとろ庵

限定メニューがレギュラーに昇格すると、よほど好評だったのかと刮目する。店側の都合はあるだろうけど、味が確かなのも間違いない。たとえばサムライマックかな。 かつての狂牛病騒ぎで牛丼御三家が苦肉の策として提供した豚丼。牛丼復活後もしばらくレギュ…

麺喰らう(その 986)雲呑麺

餃子とワンタンの違いってなんだろう。皮が丸いのが餃子、四角いのがワンタン。餡に野菜が入るのが餃子、ひき肉+海鮮程度がワンタン。そのくらいの認識しかない。 調べると、主食となるべく皮が厚いのが餃子、スープの具となるので皮が薄いのがワンタンとか…

定食春秋(その 652)中華伝統ハンバーグ定食

風変わりなメニューに目を奪われる。「ハンバーグ」「伝統」「中華」で三題噺を考えろと言われ、何も浮かばなかったかのような文字列を、一期一会の思いでお試し。 ハンバーグと注文したものの、滑舌が悪いのか、滅多に注文がないのか、担担麺?と聞き直され…

定食春秋(その 651)ビビンバ丼弁当

ジャンプ黄金世代に少年期を過ごした男として、ビビンバと聞けばキン肉マンのヒロインである。まあ、あのマンガのヒロインは色んな意味でミートくんだけれども。 名前は知っているけど、どんなモノかはつゆ知らず。長じて大学生のころ焼肉屋のメニューにそれ…

麺喰らう(その 985)らーめん・小

親が言うところの「野菜を食べなさい」とはどのあたりを指すものか。学生当時はキャベツの破片をサッポロ一番に浮かべ「野菜はちゃんと食べている」と答えていた。 ここでいう野菜は「季節ごとの、栄養価の高い旬の野菜」を指すのだろう。マックでフライドポ…

定食春秋(その 650)ジャンタ・ターリー

インド料理に陳建民は現れるだろうか? 何を言いだすのか。アンドロイドは電気羊の夢を見るか?のような深い意味があるのだろうかと思われそうけど、そのまんまの意味である。 「私の中華料理、少しウソある。でもそれいいウソ。美味しいウソ」とは陳建民の…

麺喰らう(その 984)大エビ天(2本)うどん

食道異物。物々しい単語ですが、魚の骨がひっかかるとか、子どもがおもちゃを飲み込んだとか、意外と身近である。ボタン電池や薬の包装などが重篤化しやすいとか。 恐ろしいことに、魚の骨が食道をやぶり、血管を傷つけるケースもあるとか。くわばら、くわば…

麺喰らう(その 983)つけ麺

過ぎたるは猶及ばざるが如し。とは孔子の言葉ですが、まさに今それを思い知っています。思えば注文のときに「並盛と中盛」を確認されて、中盛を頼んだのがすべて。 昨年の秋、こちらの店で「中盛>並盛」を学習した。そのときは並を食べたことを忘れ、「中盛…

麺喰らう(その 982)デラックスたこ焼きそば in めとろ庵

立ち食いそば界隈は、たまに挑発的なメニューを出す。フライドポテト、豆腐一丁、たこ焼きなど、にわかには信じがたいトッピングも、食べてみると案外とおいしい。 かつてはコロッケそばだってキワモノだっただろうし、鷹揚に受け入れる精神をもちたい。しか…

定食春秋(その 649)若姫牛サーロインステーキ at バンビ in サブナード

70%の飲食店は、3年以内に閉店するという。悲しいけどこれ、現実なのよね。30年前の学生時代の行きつけの店が、軒並みノレンをおろしているわけである。 たとえ繁盛店であっても、再開発、後継者不足など、さまざまな問題が生じる。チェーン店なら他店舗も…

麺喰らう(その 981)朝得そば in 相州そば

小腹を満たすというのは、意外と難しい。食事をするほど空腹ではなく、とはいえ何か胃に入れておきたい。そんなときには、甘い和菓子が嬉しい。どら焼きとかね。 喫茶店でモーニングもいいね。牛丼屋の朝定は本格的な食事量かな。胃をさすりつつ、そんなこと…

定食春秋(その 648)天然いくら丼 in なか卯

「どん」とは、名前に付く接尾語で軽く敬愛の感情が含まれる。殿(どの)」が変化したもので、南九州方言では敬称の意味合いが強く、いわゆる「西郷どん」が有名。 Q うどんはうどんでも、麺類ではないうどんはなんだ? いきなりですが、エッセイ漫画の大家…