今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 128)松屋の牛焼肉定食

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個人の感想ですが、松屋といえば牛めしよりも定食。二十世紀末、上京したばかりのヒョロガリだった私は、松屋の牛定にココロ撃ち抜かれた。


あれからどれくらい季節が回ったのか。変わったのは消費税率や価格だけではない。体形、味覚、消化力、季節がオレのすべてを変えちまった。


さて、朝っぱらから久しぶりの牛焼肉定食。ドレッシングはフレンチ、タレはポン酢で決まり。種類は増えたけど、初めての味は忘れられない。


店で食べる利点はみそ汁だけでなく、トッピングが自由自在になること。白い悪魔と形容できる危険なおいしさのドレッシングをだぶだぶかける。


さて、まずはサラダ。おお〜酸っぱい、親の仇のようにかけただけはある。ウキウキ、ワシワシ食べて、お口直し用に少し残しておこう。


で、牛焼肉。変わらない風味と歯ごたえがたまらない。ゴム直前の絶妙な繊維の残った食感、これが最高! とマッチのように歌いたい。


いや〜思い出補正抜きでおいしい。ご飯がススムねえ。すると店内 BGM はピアノインストゥルメンタルによるスピッツのロビンソン。


いゃ〜若かりし日々が懐かしいなぁ、何もかも懐かしい。1つ違うのはライスが小なこと。寄る年波に抗う気もないから、いいけどサ。


ライス小だと肉が過剰になるのがよい。途中、残しておいたサラダで口をサッパリさせ、卓上の紅ショウガをデザート代わりに食べたりする。


あの頃のメロディ、街の香り、変わらない味。そんなもので自己同一性って保てる気がする。なんか高尚なことを考えた朝でした。


誰も触れない、オレだけの皿。大きなお腹で腰を浮かべたら、ピキッとなりそうで苦笑い。いつまでも変わらぬまま、頼むぞ、牛定よ。


ごちそうさまでした。