近所のスーパーは、三が日をお休みするという。僭越ながら、それでいいと思う。いつも忙しい小売の人たちが、しっかり休める世の中であってほしい。
そもそも昭和のお正月は電車などの交通インフラを除けば、どこも休みだった。バブルが近づくにつれコンビニなどができて、24時間たたかう平成になった。
主婦が休むためのおせち料理は、保存食だから濃い味つけだけど、年末年始も小売店があいているので、ありがたみが薄れて、絢爛豪華の方向になびいている。
そんな令和のお正月。初詣客をつかまえるべく、外食産業は店をあけている。頭の下がる思いで売り上げに貢献すべく、なか卯で明太子クリームうどんを。
見た目は日の丸弁当のような、紅白のコントラストが美しいひと品。縁起物とされる紅白の組み合わせは、源平の旗にも由来するとか。鎌倉殿、面白かったな。
まずは匙で明太子を軽くほぐして、ツユとともにゴクリ。明太子の鮮烈な辛さとクリームの濃厚さ、これにバターの芳醇さが加わるんだから力強い。
うどんを啜れば海苔の香りも参戦して、麺まで和風にしたパスタという印象。小サイズなので具材が相対的に多く、結果として味が濃いのも味わいのうち。
ツルツルしたうどんが喉越しよく、ただただ幸福。おいしいものを、好きなときに食べられる健康に感謝しつつ、今年も、しあわせのかたちを探そう。
ごちそうさまでした。