入ったことのない最寄り駅の居酒屋。ここまで来ると家に帰っちゃう。でも、居酒屋文化を愛するものとして、応援で持ち帰り弁当を買ってみる。
サービス「角煮丼」と銘打つからには自慢のひと品なのだろう。店頭には2つのみ。よく味が染みてそうなのと、そうでないもの。ウムム、悩む。
すると店員さんが「こっちのほうがおいしいですよね〜」なんて染みたほうを包んでくれる。ぶっちゃけていいのか? それとも売れ残りなのか?
ともあれ、まっ茶色な風体はいかにも漢メシ。コンビニ弁当ではみかけない発色。やはり、角煮ともつ煮は居酒屋の華だから、ワクワクするな。
蓋を開ければ、紅生姜の香りが鼻をくすぐる。真っ先に角煮をひとつ丸ごと口に放り込めば、脂身はやわらかく、肉はキシキシした歯応えです。
タレのたっぷりかかった茶色いごはんをかきこめば至福のひととき。漆黒の大根は、断面も漆黒で、大鍋の旨味をその身に吸い込んでますナ。
なんというか、お昼の賄いに出すような、前日の鍋に残ったいいところってイメージ。玉子はカッチカチだけど、それが却っていい味だしてる。
クドくなりがちな口のなかを適宜生姜でリセットしつつ食べる。「マスター、〆にいつものアレつくってよ」なんて夢想するような感一杯でした。
唯一の弱点は、ひどくビールが飲みたくなること。さすがにお天道様が高いのでガマンですな。お腹にたまったし、富栄養化間違いなし、かな。
ごちそうさまでした。