何を食べようか決まらず、フラフラしているとカキ入りマーボー豆腐の文字が目に入る。意外な組み合わせに優柔不断なA型の心は決まりました。
なるほど、週替わりメニューなのね。中華とカキといえばオイスターソースの印象が強いけど、旬の素材と定番の味がどんな相乗効果を出すのか。
子どもの頃、カキは好きではなかった。粒の小さなカキに、あたるのを恐れた母が、これでもかと火を通したカキフライの思い出。懐かしいナ。
あとは桜玉吉の「しあわせのかたち」でのエピソード。お歳暮のカキを食べたら、お腹壊して「おいすたー、げりすたー」ってオチ。懐かしいナ。
令和の世、そんな話はいまは昔。コールドチェーンの発達で、旬になれば新鮮なカキが食べられます。東北のカキ小屋にも行ってみたいけどね。
さて、やったきたのは一見普通のマーボー豆腐。真ん中に鎮座したカキをまずひとつ。意外にも香ばしく焼かれていて、旨味の塊のごとき味わい。
マーボーは辛みと旨みのバランスのとれた安定の味わい。どことなくカキの気配も感じるね。辛み対策に、やわらかな卵スープの味がありがたい。
汗をかき、通常のマーボーとして楽しみつつ、時にカキを食べてほくそ笑む。ハフハフ食べるうちトロミがゆるくなり、ご飯にかけて食べちゃう。
そろそろ、家鍋でカキを食べてもいい季節だな。カキの海開きを意外なメニューで終えて、そう思う。中年老いやすく、カキ成り難し、ですね。
ごちそうさまでした。