今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 415)カレー丼

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昼ごはんを決め打ちにする日がある。今日はチャーハン。そうと決めたら、ちょっと遠いけどアソコだな。早足で歩くものの、残酷なことに満席。


弱ったな。ここまでくると、急いで食べても戻れるのは13時スレスレなんだよな。帰りがてらチャーハンを出す店も思い当たらないし、またの機会にするか。


君子豹変す。米欲だけでも満たそうと、脳内地図を検索し、和食屋の海鮮丼か、そば屋のカレー丼に狙いを定める。近いのは、そば屋さんだな。


そば屋さんの懸念は、たまにご飯ものが品切れになること。ただでさえ出遅れたお昼休みだから、可能性は否定できないけど、まずは歩みを進めるのみ。


で、涼しい顔して、何を食べよっかな〜みたいな表情をつくって、カレー丼を注文する。誰に見栄をはったのかはさておき、幸いに品切れ回避です。


経緯はさておき、そば屋のカレーはおいしい。ダシをきかせたカレーソースは、注文を受けて都度作るだろうに、深み、辛み、旨みがちゃんと備わっている。


まずはアツアツの表面を縦に掘削して、ご飯に濃いめのソースをまぶす。陶製の小ぶりなサジが、いかにもそば屋さん。口に入れれば、やはりアツい。


ハフハフと熱を逃しながら味わえば、軽いスパイス感の奥のほうにカツオだしの確かな味わいが。ジワリと汗かく確かな辛みはご飯によく似合う。


入店のときにお水をもらえるけど、丼ぶりものには熱い番茶がついてくる。あえて、香ばしい番茶をすすり、発汗をさらに促しつつ、カレー丼を食べる。


やがてできた丼ぶりの空隙に漬け物を入れて、ポリポリと塩っ気を足しつつ、おいしく食べる。給食とも、家庭の味とも違うのに、懐かしい味なのだ。


当初のチャーハン腹はどこへやら、ゲンキンなものでカレー丼こそ大正解と思う。ガツガツと夢中で食べて、ハンカチを取り出して口をぬぐう。


ごちそうさまでした。