今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 886)春菊天そば

 

春菊は、春に菊のような花を咲かせるから春菊なのだそうだ。ややこしいけど春菊の旬は花を咲かせる前の112月あたりで、すき焼きをはじめ鍋ものに欠かせない。

 

その名に反して、スーパーでは春になると姿を消すけど、立ち食いそば界隈では通年楽しめる。旬の野菜こそ味わいも栄養価も高いけど、たまに食べたくなるのよね。

 

朝から営業してくれるそば屋さんはもちろんのこと、わが国の農業栽培技術にも感謝しつつ、春菊天そばを受け取る。丼ぶりの上は春の草原のように緑色に染まります。

 

こちらは久しぶりの訪問なので、まずはツユをゴクリ。ダシとカエシの調和したやさしい味は、ほんの少し酸味があって実においしく、いつまでも飲んでいたい。

 

朝イチなので揚げたてサクサクの春菊天。ガブリとかじりつけば、おやつスナック感覚。旬をややすぎたとはいえ、春菊らしい野趣あふれる青臭さが鼻を抜けてゆく。

 

自家製のそばをスルスルとたぐり、七味で刺激を加えるうちに、春菊天はツユを吸ってふくらんでいく。ドロっとした衣ごと食べればかなり熱く、ハフハフと熱を逃す。

 

ああ、おいしい。若いころは肉を食べてナンボだったけど、年のせいか葉っぱを食べても十分に幸せを感じます。お腹を満たしたあとは、労働の時間です。頑張れそう。

 

ごちそうさまでした。