今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 483)とんこつ醤油らぁめん

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とんこつラーメン、と聞くと白濁スープに細麺が泳ぎ、青ネギ、高菜、紅生姜など色とりどりの具材とすすり込み、もちろん替え玉して大満足。


そんなステレオタイプなイメージは、博多ラーメンの全国進出成功による。とんこつ自体は低温で煮出せば、澄んだスープがつくれるわけです。


で、こちらの看板メニューの「オリジナルとんこつ醤油らぁめん」は、どちらのタイプなのだろうか。昭和創業の老舗なので、楽しみしかない。


カウンターの隅っこで水をチビチビ到着を待つ。後客が次々とやってきて、みるみる席が埋まり、注文に小耳を立てればとんこつ醤油率が高い。


味噌や醤油、なんなら半チャーハン、餃子などラーメン店のお手本のようなラインナップこそが、激動の平成を生き抜いた老舗の矜持ですね。


やってきたとんこつ醤油は、博多や家系のような白濁スープではなく、喜多方ほど澄んでいない。いわばいいとこどりの、塩っぱいスープです。


そもそもラーメンはハンバーガーと同様にジャンクフードだから、味がはっきりしている必然性がある。おいしいものはカラダに悪い理論です。


そりゃ上品なラーメンもあるけど、あれは本格バーガーと同様に似たジャンルだけど土俵が別。例えるならば NPB  MLB のような違いかな。


ともあれ、御神渡り諏訪湖のように、背脂をかき分け麺を持ち上げ、ツルツルいただく。ゆるやかな縮れ麺に、言わずもがなスープがからむ。


ああ、シアワセ。肉厚のチャーシュー、コキコキのメンマ、シャキシャキのもやしも、すべてが濃厚スープと背脂をまとって極上の味となる。


海苔で麺を巻けば、半チャーハンを自重したのが悔やまれるくらい米が欲しくなる。カラダにはよくないが、ココロには良薬となる味の濃さです。


とはいえ、塩分が怖いので極力レンゲは使わず、なみなみ残るスープをなくなく我慢する。脂でテラテラの唇を、ティッシュで拭って席を立つ。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。