今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 291)中華丼

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無性に野菜が食べたい。アラフィフともなると、若いころにはなかった感情がわいてくる。でも、サラリーマン向けのランチではなかなか難しい。


付け合わせ程度ではなく、がっちり食べたいとなると、定食類だとレバニラ、野菜炒め、回鍋肉などが浮かぶ。あるいはタンメン、中華丼辺りか。


脳内地図を検索して、老舗の中華丼に狙いを定める。注文するとすぐにカチャカチャとお玉を振る音が聴こえ、パブロフの犬状態で唾をごくり。


ひと口食べれば甘酸っぱいあんかけがおいしい。この味は、暑くても寒くても、健やかなるときも病めるときも、きっとおいしいに違いない。


あんかけを探れば、豚コマ、白菜、もやし、長ねぎ、玉ねぎ、タケノコ、人参、キクラゲ、椎茸、青梗菜、シメジ、ピーマン、ナルトなどなど。


ゴールドラッシュの西海岸のごとく、出るわ出るわ。これを家でつくるのは大変だし、チェーン店は安定供給が優先でこれほどの種類は出ない。


個人店の強さをありがたく五臓六腑に沁み渡らせる。付属のスープはラーメンの流用なんだけど、ウスターか、オイスターか、ソースの味がする。


梅に鶯が似合うように、中華丼には目玉焼きが似合う。玉子を崩し、黄身をまぶせばさらに味わい深い。あんかけがゆるくなるのも、いとをかし。


キュウリ、大根の香の物や小鉢の茄子味噌も嬉しいお供。白ごはんが欲しくなるね。中華丼本体と合わせれば、1日分の野菜はとれた気がする。


当初目的が達成できたどころか、お釣りがくるほど野菜を堪能できました。渋〜い緑茶をズズズと飲みつつ、スポーツ新聞に目を通して席を立つ。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。