名古屋にスガキヤがあるように、金沢には8番ラーメンがある。地元では知らぬもののいないローカルフードで、東京進出、撤退の流れも共通している。
「はちばんラ〜メン♩」昭和末期の金沢では、8番ラーメンのテレビCMの冷やし中華が夏を告げた。うちは外食しない家庭だったので、食べたことはなかった。
8番ラーメンを始めて食べたのは、金沢を出て、大学生になってからだと思う。でもたまに帰ったときは、寿司やカニを食べたいし、8番は後回しだったな。
愛知にいた高校の頃は、安いスガキヤをフル活用していたので、スガキヤはソウルフードだけどね。ともあれ、蓋をみれば「北陸のソウルフード」とある。
「北陸」は話を盛り気味だけど、北陸三県をつなぐ国道8号が店名の由来だから、まあいいのかな。ヒトケタ国道は、国の背骨って感じで、やはり別格です。
さて、肝心のラーメンは名物らしい野菜ラーメンの味噌味。味噌タンメンといえばそこまでだけど、おいしい。8の字が描かれたナルトはもはや様式美です。
タテ長カップ麺にしては野菜の量もなかやかで、おにぎりがよく合う。もともとの味をよく知らないので再現性はわかりませんが、これは普通にアリです。
名物にうまいものなし、とは観光客に胡座をかいた老舗を皮肉ったものでしょうが、ソウルフードにハズレなし。残しておいたナルトを最後にひと口に食べる。
ごちそうさまでした。