今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 513)カキと白身魚フライ定食

 

自ら狩猟することのないサラリーマンは何を食べているのか、自覚がない。農家や漁師、流通界隈などを無意識に信用しているけど、実のところはわからない。

 

まあ、現代日本では考えすぎだけど、石黒正数氏の漫画「それでも町は廻っている」にも、普段食べているうなぎは実はミュータントかも?という話があった。

 

食にまつわる都市伝説は身近なだけに盛り上がる。フライドチキン用に四本足の鶏がいる、ハンバーガーの肉の原料はミミズなど、突拍子もないほうがウケる。

 

で、本日はカキと白身魚のフライのお得感あふれる合い盛り定食。昨シーズンはカキ4粒の定食だったけど、今年はカキがお高いのかもしれないと邪推する。

 

白身魚が格落ちなのではなく、なぜ名乗らないのか不思議です。タラならグイグイそう主張するだろうし、ホキでも恥ずかしがらず、はっきり名乗ればいい。

 

ともあれ、白身フライ2つ、カキフライ2つの定食にはなんの不満もない。レモンを搾り、それぞれソースと醤油をかけて準備完了。味噌汁で箸を湿らせる。

 

まずはベジファーストでパセリを喰み、キャベツをもりもり食べてしまう。小鉢の煮物でひと息ついて、いよいよ本丸のフライにとりかかる。まずはカキだな。

 

そういえば、目玉焼きに何をかけるか問題で、宮崎駿は「目玉焼きは洋食だからソース」と言ったとか。わかる気もするけど洋食と呼ぶ時点で日本料理だよね。

 

カキフライは洋食然としているけど、日本料理の典型だと思う。だって、外国にないよね、カキフライ。そういうわけで、醤油でもソースでもいいのです。

 

和がらしをまぶしたカキフライはオカズヂカラ抜群で、醤油でもソースでも抜群においしい。あえていえば、醤油なら日本酒、ソースならビールが合うかな。

 

さて、得体の知れない白身魚だけど、チクチク衣が立っており、揚げたてのフライはやはりおいしいとしみじみ思う。醤油もソースも、クセのない白身に合う。

 

さすがにスーパーへ行けば「白身」なんて表示はなく、正体のわかった魚と向き合えますが、外食では店への絶対の信頼感で気にすることもなく食べるのだな。

 

ともあれ、フライはもちろんのこと、小鉢も、お新香も、味噌汁もすべておいしく、大満足の昼餉でした。当たり前の食卓が、これからも続きますように。

 

ごちそうさまでした。