今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 376)カキフライ定食

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カキは のつく月に食べようという格言。September に始まり、April に終わるシーズンは実は8か月に及び、意外と長い。

夏場が旬の岩ガキもあるから、その気になれば年じゅう食べられる。とはいえ秋が深まると、フライだ、鍋だとカキごころがはずむ。


で、定食屋の黒板メニューを一瞥しただけでカキフライ定食に決定。ブログをひもとくに半年ぶり。首を長く待ち侘びたといえよう。


味噌汁で箸を湿らせると、おっシジミ汁だ。このコク、内臓も喜んでるな。ベジファーストで自分を焦らして、いざカキフライを。


4つあるので、2つはソース、2つは醤油にしようかな。奇数だったら悩みが深くなるところでした。パセリを食べ、レモンを絞る。


カリッ、ハフッ。ソースの香りののち、海の雫が飛びこんでくる。少しほろ苦く、ご飯にも、ビールにも、ハイボールにも合いそう。


残り香があるうちにご飯を食みつつ、2つめは醤油で。ソースでは洋食なんだけど、こちらは日本酒とも合いそうな雰囲気に様変わり。


ともあれ、旨いものは理屈抜きに旨いのだ。3つめからは辛子をまぶして、鼻に抜ける刺激を楽しむ。貝柱のクニクニもたまらない。


箸休めに味噌汁のシジミの身を丁寧につつく。エビフライの尻尾を食べるかは両論あれど、シジミについては選ぶ余地がないと思う。


小鉢の昆布も、鮮やかなお新香も、嬉しいばかりのザ・定食。主役を食うような不粋はしないけど、役割を忘れずに果たしている。


さて、残るカキフライはひと粒。名残惜しいけどシーズンは始まったばかり。エイっと放りこんで、ご飯とともにおいしく飲み込む。


ごちそうさまでした。