ワインブームというかソムリエブームがあった。芸能人がこぞって蘊蓄を語り、プレミアムワインを開け、ボルドーだ、ブルゴーニュだと、かしましかった。
日本酒、焼酎にも同様のブームはあったので、ワインブームを否定するものではないけど「東洋人の顔して西洋人のふりしてる」ってミスチルも言ってるしね。
講釈をたれましたが、たまにいただくワインはおいしい。ビーフシチューとか、ステーキあたりは、ビールやウイスキーよりもワインが合うと思います。
さて、初めて入るカレーハウス。店内はオールディーズなロックがガンガンかかってますが、メニューは小洒落ています。黒板とニラメッコしつつ検討する。
日替わりは牛肉の赤ワイン煮込みカレー、ドライキーマカレーの2種類。定番は合いがけデルタカレー、焼きチーズカレーの2種類。どれも美味しそう。
悩んだけど、黒板の一番上、煮込みカレーを選ぶ。無料の辛みサービスもあるけど、初見の店なのでやめておき、食後のコーヒーを頼んで、ひと息つく。
アルコールを使った煮込み料理は、バリエーションがありますよね。和食はたいがい料理酒を使うし、泡盛とラフテー、焼酎と角煮なんて組み合わせもある。
吉野家の隠し味は白ワインというし、赤ワイン煮込みにも期待できそうだ、などと考えているとカレーのお出まし。アーチ式ダムのような盛り付けです。
見た目で赤ワイン感はなく、絵に描いたようなカレー色。ひと匙舐めてみると、けっこう辛く、酸味がきいている。これがワイン感かな。いや、トマトかも。
ともあれ大まかにジャンル分けすると、欧風カレーなのかな。初めてなのにどこか懐かしく、客層にオジサンが多いのも頷ける味わい。もりもり食べちゃう。
それなりに辛いので付属のコンソメスープがありがたい。看板のビーフは2個、スプーンでホロリと崩れるくらいの理想的な煮込まれ度は好感しかありません。
小さな店内には次から次へと客が訪れ、みな日替わりメニューは何か確認している。なるほどリピーターが多いのも頷ける味で、再訪を誓ってコーヒーを飲む。
ごちそうさまでした。