ひと昔前の観光地の食事は、値段のわりにおいしくないか、おいしいけど財布に厳しいかの2択だった。サービスエリアや海の家、スキー場のロッジが思い出される。
平成後半あたりだろうか、道の駅や滞在型サービスエリアが出始めたころ、価格と味のバランスがよくなって、遊園地や動物園など、はては競馬場まで波及効果が及んだ。
千円の壁をどう思うかはともあれ、それくらいで攻守のバランスがよいメニューが食べられるようになった。ラーメンですら、どこで食べても一定水準以上となった。
さて本日は、有明のスモールワールズを訪れ、ミニチュアの街並や人びとに大変感心する。東武ワールドスクエアと同様に、ちまちま、かつイキイキしてるのが楽しい。
そのスポンサーの1つがプリマハム。ハム界隈はメーカーとブランドが一致しないのだけど、とりあえずプリマハムの名を脳裏にとどめおき、まずは展示を堪能する。
ロケット基地、架空の世界の街並、セーラームーンの町、関西国際空港、第三新東京市など、気の遠くなるような時間をかけてつくられただろう施設を一気見する贅沢。
で、ひと通り楽しんだのち、併設のカフェで軽食をとる。冒頭に書いた通り、いくらレベルが高くなったとて、遊戯施設の食事は添え物、期待せずにナポリタンを注文。
香薫あらびきポークの鉄板ナポリタン。施設のスポンサーの1つであるプリマハムとのタイアップメニューで、700円はこの手の施設にしてはお安いので好感がもてる。
大型モニターの施設案内を鑑賞しつつ待つと呼び出しがかかる。トレイが木製でずしりと重く、そのせいか上に乗せられたナポリタンも重厚に思えてくるのが不思議です。
改めてみれば旗がかわいらしく、子どもが喜びそう。粉チーズやタバスコも欲しいところだけど、このお値段なら贅沢は言わない。まずは太麺をくるくる巻いてパクリ。
もっちりした舌ざわりは、アルデンテとは対極のおいしさ。主役の香薫は半裁され、パリッと感はないけど、肉のあらびき感がたまらない。ケチャップの味も丁度よい。
目玉焼きもまさか旗を立てられるとは思ってなかっただろう。えいっと黄身をひと口に食べ、追いナポリタンで口内調味する。濃厚な味わいは、冷たい水が似合います。
期待していなかったなどと無礼をしたお詫びに、香薫=プリマハムを心に刻み込む。まあ、シャウエッセン=日本ハム、アルトバイエルン=伊藤ハムも調べちゃったけど。
ごちそうさまでした。