今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 583)焼肉ランチ(人気4種のセット)

 

アラフィフともなると、焼き肉&ビールがつらくなる。若い頃のイメージでガンガン注文して、食べている途中で自らの胃袋の衰えに驚きを通り越して傷ついたりする。

 

もちろん食べ放題なんてもってのほか。足るを知る、おいしく食べられる量でこそ満ち足りる。するとやはり、ランチタイムの各種セットあたりがちょうどよいのだ。

 

とはいえ、いろんな部位を食べたいのも本音のところ。メニューに人気4種セットをみつけ、我が意を得たりと注文する。人気の4種はカルビ、ロース、ハラミ、タン。

 

いくつか人気ランキングをみると、1位タン、2位ハラミは不動のようで、3位カルビもまあ手堅い。ロースはホルモンなど希少部位の後塵を拝することが多いようす。

 

昭和のころ、家庭の焼き肉というともっぱらロースで、脂っこいカルビを少々食べるくらいだった。タンやハラミなど内臓系はあまり家庭の食卓にはのぼらなかった。

 

しかし、タンは独特の食感とサッパリ感、ハラミはほどよい肉感と脂身のバランスでともに人気部位にのぼりつめた。カルビはまだしも、ロースの忸怩たる思いたるや。

 

ともあれ、焼肉はハレの食事である。コンロに火が入り、網が熱を帯びてくると、俄然テンションが高くなる。頃合いを見計らいトングで肉を網に乗せ、耳をすませる。

 

 

まずスープをひと口、箸を湿らせてから韓国海苔でごはんを巻いて炊き具合を確認。おお、抜群だ。ここで細長いカルビをしっかり焼いて、これまたごはんを巻く。

 

少し焦げたタレの香り、肉の歯ごたえととろける脂、やはりカルビのオカズヂカラは最強クラスです。ごはんをしばらくがっついたあと、サラダで気を落ち着かせる。

 

お次はタン。ビールが欲しくなる味わい。さらにロース。繊維質が感じられる肉感。しめにハラミ。いつまでも噛んでいたい。三銃士&ダルタニアンのような4種盛り。

 

もう少し歳をとると、焼き肉が食べたいという情熱は、おそらく湧き出てこなくなるだろう。まだだ、まだ終わらんよ。と思いつつも、健康で食欲のある今を楽しむ。

 

ごちそうさまでした。