今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

思い出す

定食春秋(その 361)惣菜パン

街のパン屋さんが好き。コッペパンに惣菜がはさまれ、アンパンマンの顔が描かれ、食パンの耳が配られるようなパン屋さん。最近、希少です。カフェオレが似合う、サクサクの横文字パンは確かにおいしい。でも、瓶牛乳が似合う、購買で奪い合いになるようなパ…

麺喰らう(その 505)田舎もりそば

『人生は短くはかないものだ。この大盛り田舎ソバと同じだよ。一度口にいれると、その旨さと喉ごしのために、心地よさがいつまでもいつまでも続くような気がする。実際は、あっという間になくなってしまうが………大盛り田舎ソバ追加‼︎』マスターキートン3巻よ…

メメント(家族のこと 3)

奥さん、これ病気でなくてキチガイですよ。幼い兄を抱え、大学病院でこう告げられたときの母の気持ちはいかばかりであったか。兄が生まれたのが 1960 年代であったことを考えれば、このような医師がいるのは理解できないではない。発達障害なんて言葉はない…

メメント(家族のこと 2)

「おかあさん、これ『高校』じゃないよね。なんて読むの?」ずっと普通学級に通っていた兄は、中学を出たら当然に高校へ行けるものと思っており、門柱にある「養護学校」の文字を初めて見たとき、不思議そうに母に尋ねたという。昭和のいじめっ子なんて加減…

メメント(家族のこと 1)

おかあさん、これでおにいちゃん、なおるかもしれないよ まだ幼稚園園児だったころ、6歳上の兄が階段から転げ落ちた。頭をしたたかに打ち、火がついたように泣き叫ぶ兄の傍らで、私はそんなことを言った、らしい。 「らしい」というのも、物心つく前で、ま…