担々麺を食べたいときというのは、ちょっと刺激が欲しいときで。
平々凡々な日常の一里塚。昨日と今日は違うんだよと確認するための刺激として担々麺を食べるわけで。
大仰なようですが、要は真新しいメニューに飛びついただけです、ハイ。
ちょっと蒸し暑いのに、エアコンにやられて汗腺が開かないので、強制的に発汗させようかという魂胆です、ハイ。
なんで、大宮? ご当地ラーメンなの? とか調べると、たんに日高屋の本社があるからなんだとか。
地名が二つ名になるのは、いかにも符丁っぽい。タレントさんが、テレビ局を汐留とかお台場とかいう感じで、ちょっと楽しい。
さてさて、大宮担々麺を頼むと、店員さんは厨房に向かって「おおみや〜」と大きな声で注文を通す、すると厨房からは「ハイ、担々麺〜」と復唱。なるほど、それっぽいやりとり。楽しいぞ。
程なくやってきたのは、スープが赤いとしか形容のできないひと品。おそるおそるレンゲでスープをいただくと、辛さのなかに旨味のあるタイプ。
担々麺というとラー油の辛さと山椒のしびれを連想するけど、こちらはなんというか辛味噌ラーメンっぽい感じ。
コクがあって奥行きのある辛味。なんか通ぶった言い回しだけど、私のボキャブラリーだとそんな感想。
玉子はふわふわ、甘味がうれしい。
玉ねぎはシャキシャキ、淡白さが助かる。
ニラはクキクキ、スープがしみしみの味が楽しい。
どこにいたのか、刻んだザーサイが食感のアクセント。
コイツ、どこまで塩分を届ける気だ。
真っ赤なスープは、跳ねたが最後、通常の3倍はしみそうなので慎重に食べる。というより、辛いので勢いよくは食べられませんわ。
ツルツル、モグモグしているうちに、じわーっと汗ばむのがわかる。おデコにこれだけ汗をかくということからも、いろんな汗腺が全力を尽くしているのが推察できる。
そう、それこそ当初予定どおり、狙いどおりです。しかし、食後はお天道様のもと会社へ帰らねばならないので、涼を求めて冷たいグラスの水を飲み干す。
さて、日陰をスルスルと通って、空調のきいた部屋に帰ろう。
ごちそうさまでした。