今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 128)鍋焼きうどん

f:id:socius_lover:20190712154503j:plain


どんな季節だろうと風邪はひく。

小さなころは、母親が消化によいものをと、お粥やリンゴのすりおろしを用意してくれたっけ。


いいオトナなので、養生も自らせねばなるまいと、混み合う蕎麦屋で鍋焼きうどんを注文。


いつもはキビキビしている店員さんが「鍋焼きですか?」と聞き返すのも無理はない。こんな陽気に熱々を求める奇矯な人がいるなんて。


ともあれ、こちらの鍋焼きは、長ネギの斜め切りが入っていなかったと記憶している。味はともあれ消化に悪そうだしね、長ネギ。


さて、ほどなくやってきました鍋焼きうどん。何というか、用意できるもんだな〜さすが外食産業と感心しきり。


まずは、ツユをひと口。うん、みりんがきいて甘いね、やさしいネ。


シャキシャキの水菜はグツグツのツユに漬け込んでおこう。卵は煮えないうちに取り出して、取り皿で崩す。


そう、すき焼きのようにつけながら食べる算段さ。


3枚も居並ぶカマボコを食べ、熱々のツユを吸ったお麩をかじる。熱い!  当たり前だけど、赤いきつねのお揚げ状態、熱いに決まってる。


ひきずりうどんよろしく、うどんをとりだしてはズルズル。消化のよさがテーマなんだから、うどんとはいえ油断せずによく噛む。


おや、ゆず皮発見。こんなひとかけらなのに、すごい風味を発揮するよね、キミは。いつもなら食べてしまうけど、消化にわるいから今日はお残りさんやで。


さて、エビ天。ツユを吸ってモロモロの衣がステキやん。衣とうどんでミニたぬきうどんをこさえつつ、ズブズブ食べる。


もちろんエビの中身もよく噛んでいただく。クタクタに煮えた水菜もこの辺でやっつけておこうかな。


尻尾。いつもならバリバリと食べてしまう尻尾。許せ、今日ばかりは居残りしてくれ。また、必ず食べにくる。そのときは、まるっと食べ尽くすから、堪忍や。


などと食べ尽くしてしまえば、汗が噴き出し、ロマンティックばりに止まらない。


風邪も逃げ出しそうな胃の灼熱地獄。体温上げれば、ウイルスも死に絶えよう。オレの、勝利だ。


暑くて仕方ないけどね。


ごちそうさまでした。