今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 238)新サンマの塩焼き定食

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サンマが歴史的不漁とか。なんでも中国人にそのおいしさがばれたらしいとラジオで言ってたな。資源保護のために、ぜひ漁業協定をヨロシク。


で、新サンマの塩焼き。1000 円というのはかなり頑張っているお値段だろうナ。初物で1尾 5980 円という記事もあり、サンマは高級魚なのかも。


サンマといえば古典落語「目黒のサンマ」。冷めて、脂も抜けた上品な魚をふだん食べている殿様が、目黒で食べたサンマが忘れられないって話。


かつては大衆魚だったサンマは高貴な方にはとても食べさせられない外魚。でも、脂がのって、こんがり焼けたサンマは、おいしい庶民の味方。


さて、待つこと 15 分。凛としたサンマの塩焼きは気品すら感じる。まずはみそ汁をひとすすり、そののち徐に箸をのばし、身を削いでパクリ。


ンマーイ。引き締まった身、程よい脂、さっぱりの大根おろしが三位一体。苦〜いワタも、かえって嬉しい年頃となりました。もう一度ンマーイ。


つくづくごはんなのが恨めしい。これはどう考えてもビールに合うのだった。日本酒も悪くないかも。ランチタイムでの邂逅なのを呪います。


結局、殿様がお城で所望したサンマは、徹底的に上品になっていたので、サンマの産地を尋ねて「サンマは目黒に限る」とこぼしたというお話。


このままサンマが貴重になってくると、このオチがわかりにくくなるかもしれませんね。「サンマは北京に限る」なんて、お後がよろしいようで。


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貴重品なので、キレイに食べ尽くしました。

ごちそうさまでした。