今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 1018)白えびかき揚げそば in 白山そば at 金沢駅

 

古都金沢。日本海の幸に恵まれ、市民の舌が肥えているからか、回転寿司でも驚くほどおいしい。加賀藩由来の伝統料理や、新興勢力の金沢カレーなど、名物は数多い。

 

そんな金沢に単独行。朝イチの新幹線に乗ったので腹ペコである。しかし、独りでおいしい寿司を食べるのも家族に悪い気がするし、いつも通り立ち食いそばをすする。

 

金沢に来るたびに食べたかった駅ビルの白山そば。11時前の半端な時間が幸いしたのか、店内はすいている。チャンスは最大限に生かすのが私の主義だ、と滑り込む。

 

メニューをみるまでもなく、前から気になっていた白えびかき揚げそばを注文。レジ横に紅生姜おにぎりをみつけるも、ここで食べすぎると、あとでランチが入らない。

 

白えびは金沢よりも富山名物のイメージだけど、まあ大きな目でみれば加賀藩だしヨシとする。金沢はうどん文化で、そばは夏場のざるそば、年越しそばくらいだよな。

 

などと考えているとそばの出来上がり。写真ではわかりにくいけど、ツユが澄んでいますね。ツユに溶ける前に玉子の白身をツルリと食べると、甘みが強くておいしい。

 

関東の濃口醤油、関西の昆布ダシ、どちらとも異なる、独特のクセになる甘み。みりんなのかな。そばはなんてことのない茹でそばだけど、まあ、ざっかけなくていい。

 

揚げおきのかき揚げは、噛めばサクサクで、中の衣はムッチリ。鼻に抜ける海老の香ばしさがいいね。油が淡麗なツユにしみ出したところで、一味をふって味変する。

 

半分ほど食べたところで黄身を割り、そばによく絡めて食べる。かまぼこも舌ざわりよく、これは都内にも欲しいクオリティ。グイグイ食べて、グラスの水を飲み干す。

 

壁に貼られた五木寛之のエッセイを読みつつ余韻を楽しむ。メニューにある能登牛コロッケそばもおいしそうだ、こんどはこれとおにぎりを食べにこようと再訪を誓う。

 

ごちそうさまでした。