昼下がりの街そば屋のノレンをくぐれば先客は1人。NHK を観ていたおカミさんが、いらっしゃいませ〜と水をくれて、またテレビ鑑賞に戻る。
天ぷら、月見、けんちん辺りを眺めていると、ラーメンとみそラーメンが同じ値段なのに気づく。みそは少し高い店が多いのに、珍しいなぁ。
詮索しても仕方ないので、興味本位で注文。注文はこだまのように復唱されて厨房に伝わり、なんてことのない番組を観ながら、到着を待つ。
やってきたのはシンプルな一杯。こってりとか、油膜とか、一切関係ございませんといった原風景のようなみそラーメン。まずはレンゲでひと口。
おお、たとえるならサッポロ一番のような味。これは私のなかで最上級の褒め言葉です。七味をかけて、やわらか麺をすすると楽しくなってくる。
秘蔵っ子の焼豚は肉厚で、メンマはえらくやわらかい。あとはそばと共通の海苔、青菜、ナルトなど。あくまで余芸ですからねという感じがスキ。
スルスル食べ、テレビを眺め、スルスル食べ、水を飲む。静かな昼下がりは、ストレスフリーの極地です。今度は焼豚麺を食べようかな、と誓う。
ごちそうさまでした。