幼い頃の刷り込み効果は大したもので、ワンタンと聞くといまだに「ペヤングワンタン」がメロディとともに脳裏をよぎる。40年近く前なのに。
本場の扱いはわかりませんが、スープ代わりというか、メインにはなりえない中華料理の名脇役。チームの中心は仙道だけど、主将は魚住の如く。
でも、雲を呑むとの字面の通り、なめらかな舌ざわりは独特で、何ものにも代え難い。レンゲでワンタンを口に運べば、ピラピラ、ハフッハフッ。
熱い、うまい、でも熱い。学習能力のなさか、おいしく食べたい欲なのか、いつも軽くヤケドします。喉越しも熱く、冷たい麦茶でクールダウン。
気を取り直して、細ストレート麺をツルツルすすり、コリコリのメンマや脂サシが美しいチャーシューを楽しむ。ラーメンとしても十分おいしい。
しかし、洗面器のように大きな丼ぶりにたっぷりと注がれたスープはなかなか冷めない。当然にワンタンもいつまでも熱く、うれしい悲鳴です。
レンゲに乗せてはふうふう冷まして、皮や肉の旨みを堪能する。ワンタンの軽やかさはご飯のお供というより、やはり汁ものにピッタンコですね。
コショウを振ったり、ラー油をひと回ししたり、基本の味がしっかりしているから、味の変化も安定してます。ひと汗かきつつ、おいしく完食。
ごちそうさまでした。
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