今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 459)オムカレー

 

オムレツ、カツレツなどは、英語からフランス語、ラテン語にまで語源を遡ることができるという。レツ=レットは小さいものという接尾語とか。

 

で、オムの意味はというと、玉子ではないらしい。オムレツから、オムライスを派生させた日本人としては、ちょっと納得いかない。なんだよ、オムって。

 

まして、オムカレー。日本人が聞けばオムライスのライスがカレーに置き換わったと推測できるけど、語義的には訳がわからない。まあいいや、おいしいから。

 

しばらく休んでいた、ご夫婦で営むこちらの洋食店。ドキドキしましたが無事に再開して安心する。お値段はちと上がった気がするけど、個人的には無問題。

 

こちらはオムにこだわりがあるのか、プレーンのカレーはメニューにありません。一番安いのがオムカレー、そして他にはカツカレーがあるだけ。

 

裏メニューにあるのかもしれませんが、わざわざ聞くのも野暮なので、粛々とオムカレーを注文する。地下にあるので、適度な薄暗さの下、ゆっくり待つ。

 

さて、オムカレー。その名の通りカレーライスのオムレツ乗せで、まずはカレーをパクリ。昔懐かしい黄色いカレーは、しっかりと辛く、ライスによくからむ。

 

しっかりした厚みのオムレツは、熱が入っているけど、白身が半熟のところもある。カレーにまぶしながら食べると、ちょうどよい辛さになるのがニクイ。

 

カレーを味わえば、豚の脂身は甘く、赤い福神漬は酸っぱい。こちらの看板メニューは「昭和のオムライス」だけど、これもしっかり「昭和のカレー」ですね。

 

思わぬ辛さにお冷やを飲もうと思うも、ふと来ていないことに気づく。サラダで辛さを逃しつつ隣りをみれば、グラスが置いてある。あれれ、忘れられてたか。

 

まあ、カレー通は途中で水を飲まないともいうし、いそがしそうな奥さんに声をかけるのも憚られ、ひたすら辛みを堪能する。これはこれで、おいしい。

 

ごちそうさまでした。