今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 433)なすとチキンのカレー


ダラダラと長い坂を登っていると、店先で客を呼び込むカレー屋さんと目が合う。カレー気分ではなかったけど、暑いなか外にいる店員さんにひかれて入店。


印僑系のこちらは久しぶり。ランチの種類は豊富だけど、お得なメニューは食べ切れる気がしないので、シンプルに日替わり、なすとチキンのカレーにしよう。


鶏肉は、うまくカレーの本場の食のタブーをすり抜けている。ムスリムは豚、ヒンドゥーは牛を食べないからね。とはいえ、仏教徒なのに肉食べてますが。


さて、やってきたカレーセット。大きなナンはバドミントンのラケットくらいある。マスクを外すとほかほかした焼きたての香りに包まれて、思わず胃が唸る。


まずはライスをす少しカレーに浸してパクリ。やはり辛い、でも甘みが感じられるのが独特。ちぎったナンをつけて食べると、小麦の香りが重なるのが楽しい。


批判を恐れずいえば無印良品のバターチキンカレー実写版です。むろん、こちらが本場なんですけどね。厨房から聴こえるナンを仕込む手の音が、いとをかし。


ナスはクニクニで、チキンは繊維がほどけるやわらかさ。サラダで辛さを逃しつつ、ナンをちぎっては食べ、ちぎっては食べ。ラッシーを飲めば、うまっシー。


ランチ当初に目分量ながら計算した通り、ナンを着実に消費する。若干ナンが余りそうなのでそのまま食べるとやさしく甘い。ここで、店員さんが迫りくる。


「お客様、ナンのおかわりどうですか」。お隣りさんが小さめでおかわりしていたけど、宮川大助の顔くらいある大きさだったので、丁重に辞退する。


決してペースを乱さず、ナン、ライス、カレーを同時に食べ終えれば、実に腹くちい。胃の隙間にラッシーを流し込んで、お腹をさすってお会計へ立つ。


ごちそうさまでした。