今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 848)朝食そば in いろり庵きらく

 

機械化というと、やはり銀河鉄道999を思い出す。機械の体を求めて旅をした鉄郎は、限りある生命の美しさを知り、親から子へ命をつなぐことも永遠の命なのだと悟る。

 

あるいは機械には趣きがないという人もいる。お燗は電子レンジではなく銅のちろりでつけろ、履歴書は手書きでこそ人柄が見える、電子音声には心がない、などなど。

 

もうね、そんな人は猛暑日もウチワで過ごせばいいんです。昭和末期に小学生だった私には、今週のビックリドッキリメカや、ジオン驚異のメカニズムが憧れでした。

 

で、機械が麺を茹でるとききつけて、普段乗らないJRに揺られて、いろり庵きらくに向かう。藤子F不二雄先生のゴンスケのような古風なロボが思い浮かびます。

 

券売機で朝食そばを購入して呼び出しを待つあいだ、食器下げ口のスキマからロボの活躍を覗く。残念ながら、アームだけでしたが、キビキビと茹で作業を行っている。

 

 

子どものころ憧れたロボとは異なるけど、やはり人の手作業をロボが代替しているのをみるとカッコいい。いつもよりも3倍おいしい気がする朝食そばのお出ましです。

 

ワカメと山菜がのせられたそばに、半熟卵とネギを自分で盛りつける。七味を少しふって、いざ、いただきます。きらくのそばは初めてかもしれないけど、グッドです。

 

ほどよくダシのきいたツユに、トッピングが重そうな細切りそばが泳ぎ、ツルツル食べれば温まります。山菜はクキクキと歯ごたえよく、ワカメもシャッキリポンです。

 

半熟卵をそばにからめれば、意外な冷たさに喉越しスッキリ。朝の立ち食いそばとして非の打ち所がないクオリティ。機械の偉大さを痛感しつつ、どんどん食べてゆく。

 

温度や湿度をみつつ人が茹でないと〜かもしれないけど、5分経ったカップ麺やレンチンで茹でたパスタを好む幸せ舌なので、機械茹でというイベント感が勝りました。

 

機械の体を拒絶した鉄郎はラーメン好きだっけ。ネジになるのはそりゃ嫌だよなあ。まあ、そば好きの私は、生身の体ながら会社の歯車として頑張っておりますが。ともあれ、松本零士先生に合掌。

 

ごちそうさまでした。