吉田戦車のエッセイが好きで、とくに麺類に対する愛情の深さは共感することこのうえなしです。本業がマンガ家なのでエッセイは寡作ではありますが、単行本は欠かさず買っています。
で、かのや。氏によってだしのうまさが礼賛されており、私の通勤導線からはやや外れるものの、時おり食べずにはいられません。
「そばは関東風、うどんは関西風」のつゆで提供され、岩のりうどんは摩周湖のごとく澄みきっていますね。
歯ごたえと喉ごしがしっかりした麺をすすり、岩のりとつゆの磯の香りが鼻に抜けるのを楽しむ。実質的には素うどんに近いので「どこで具材に箸をつけるか問題」に悩むことなく、ネギと岩のりはケ・セラ・セラ、口に入るに任せます。ツルツル。
七味が少量でも非常にキクのは、回転が早い人気店ゆえ。油断してかけ過ぎたので、最後のつゆが辛くなったのは不覚です。
あっという間に完食。岩のりを残さぬよう、丁寧に箸ですくいあげたのち、水を飲み干して七味をすすぐ。
冬のこの時季らしく、空は澄みきった快晴だし、いい一日になりそうな、そんな予感がする朝ごはんとなりました。
ごちそうさまでした。