加賀屋へ行った。これだけを聞くと、絢爛豪華な温泉でしっぽりという響きがある。いや、行けるなら行きたいけど、その加賀屋とは縁がない。
加賀屋へ行った。知る人ぞ知る居酒屋チェーンで、都内を中心に展開している。温泉はない、仲居さんもいない、名物の煮込みがそこにある。
早い時間だったのが幸いしたのか、長いカウンターの１席を確保できました。目移りするような旬のメニューが壁に咲いてるけど、今日は定番を。
大生、煮込み、カシラ。以上、よろしく。
サンマだの牡蠣だの、旬のメニューは数あれど、あくまで寄り道。軽〜くつまむ程度にしたい。分煙何するものぞ、という酒場の雰囲気がいいネ。
おっ、お通しはサザエだね。クルクルと取り出して、まずは肝をパクリ。ジャリジャリとした苦味がたまらない。コリコリの身もたまらない。
幸先のよさに浮かれていると、名物の煮込みが到着。小鍋仕立てのニクイやつ。七味をこれでもかとかけて、レンゲですくって食べる。
うん、これこれ。変わらない味がここにある。絶妙な汁を豆腐が吸い込みつつ、臭みなし、歯ごたえよし、たまに脂身ありのモツを食べてゆく。
おっと、ビールも忘れちゃいけない。モツ、ビール、豆腐、ビール。シャキシャキだったネギが煮えていくのも諸行無常、万物流転の味わい。
これまた名物のホッピーも飲みたいけど、繰り返しながらあくまで寄り道。幸いに大生の容量もなかなかなので、追加をグッとこらえる。
もはや大満足、といった頃合いにやってくるカシラ。こんなにおいしくていいのかしら。タレの風味とコリコリをゆったりと楽しむ。これこれ。
それにしても、爪楊枝、レンゲ、串の手づかみとお箸なしで晩餐が進んでいく。オヤジひとり酒ならではの展開、自らの行為に驚愕します。
ヘルシーなつまみを選択したので、ダイエットへの悪影響はないでしょう（希望）。えっ、ダイエットを飲み屋にもちこむな？ ごもっともです。
こんどは、ホッピー飲みにやってこよう。
ごちそうさまでした。
