週イチペースのたぬきそば探訪。そばの風味、つゆのダシ、揚げ玉の様相。店ごとの個性が際立っていて楽しい。そう、はっきりと楽しいのだ。
チェーン店、独立系、立ち食い、テーブル、いろいろあれども基本的にたぬきそばは安価である。かけ、もりの次にたぬき、きつねの位階だね。
こちらは注文を受けてから揚げ玉をつくるのか、チリチリと音がしたままやってくる。サジですくってパクリ。カリカリ、サクサク、痛いくらい。
濃いめ、甘めのつゆはドンピシャの好みで、七味を振りかけても決して負けない。細切りの麺ともよくからんで、ズルズル、アチチと食べていく。
ホウレン草は、彩りとしても野菜としても優秀だね。プリプリの蒲鉾、甘い縦切りねぎがウチは立ち食い店とは違いますんで、な〜んて矜持だな。
あらかた食べ終える頃になると、揚げ玉はモロモロになってつゆを漂っている。尖った若者からまぁるいオトナになりましたといった進化です。
これまたサジですくっていくらか食べる。つゆの味に油分が溶け出して、当初の味からまた深みが出ていて、たぬきそばはますます奥深いな。
ごちそうさまでした。