今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 261)証誠寺そば

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朝食のメニューは体調に聞くのがよい。調子のよい日ならガツンと定食類、胃もたれ気味の日ならツルツルいける麺類。宿酔なら欠食もある。


今朝のカラダはそばを所望している。不調ではないが、定食類は咀嚼が面倒かも、なんて。かき揚げはキツイかな、サラサラいけるのがイイナ。


で、選択は「たぬき玉子」。券売機に常設される合わせ技メニュー、たぬきだけでは栄養が、玉子だけでは食感が、なんてお方が多いのだろう。


たぬきが月見をするので、証誠寺そば。何度もいうけど、この組み合わせは私のなかでそう呼んでいる。そばって粋な名づけが多いからネ。


さて、こちらは立ち食いですが、朝は茹でたてを堪能できる。3分ほど待つと呼び出しがかかり、丼ぶりを受け取る。相変わらずの漆黒の月夜。


濃いめ、熱めのつゆなので、白身が固まり満月に雲がかかるのがいい。温まった白身をチュルリと吸い込み、黄身を泳がせてそばをすすっていく。


つゆを存分に吸った揚げ玉は自然とそばにからみ、ふわふわとした舌ざわりが楽しめる。たぬきそばの本懐ともいえるサラサラ食い状態です。


そろそろ中盤、黄身の出番ですナ。箸でぷすりと突き刺すと黄金の半熟がとろりと広がっていく。そばをからめて、そばボナーラにしてすする。


これは卵かけご飯のそば版だよナ。あらためて自分の嗜好に気づきながら、やがてそばを食べ終え、揚げ玉を少々飲み込んで、静かに箸を置く。


ごちそうさまでした。