今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 207)明神そば

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開発の波が激しく押し寄せる某 JR 駅横の立ち食いそば。学生のころからすると、もう何十年と存在は知ってる店に一期一会かも、と足を向ける。


券売機をみれば、店名を冠に戴く「明神そば」の写真が飾られている。どうせならこちらの一押しをいただこうと、財布の小銭をはたいてポチリ。


肉、たぬき、きつね、煮卵がのせられた文字通りの看板メニューに期待は高まる。時間の関係か客はまだチラホラ。ピークタイムは混みそうだナ。


一面の揚げ玉の海に、氷山のように浮かぶ玉子と肉。おやっ油揚げがないなと箸で探せば、海面下から、焦りなさんなと言わんばかりに顔を出す。


初めての店だし、まずはつゆをゴクリ。おお、みりんがきいた甘い系で実に好みですゾ。麺をすすれば程よくつゆがからみ、実に愉快ツーカイ。


肉は豚ロースかな、しっかりした繊維質と脂身のバランスがよろし。油揚げは甘辛く、ご飯が欲しくなる方向性。イイぞ、イイぞ、予想以上だ。


わかめ、ネギ、たぬきはそばを食べたついでに口に入ってきては、賑やかします。難しいのは煮卵を割るタイミング。場面は中盤、そろそろだな。


箸ではさめば、おおっ硬い。どうやら固茹でですネ。ツユがしみた白身とホクホクの黄身がおいしい。汗をかくけど、箸が止まらぬおいしさ。


どうして今までこちらに入らなかったのか、食わず嫌いを後悔しました。やはり老舗であるからには、味という裏づけがあるわな。ナットク。


最後にツユに浮かぶたぬきをすすり込み、底に沈む肉をつついて完食。実においしく、楽しく、正しい立ち食いランチでした。カミサマに感謝。


ごちそうさまでした。