今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 559)証誠寺そば

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通勤時にエアコンで冷える季節です。かといって弱冷房車では蒸し暑く、兎角住みにくい人の世でございますが、暖をとろうと立ち食いそば屋へ。


今朝はたぬき玉子そば。たぬきが月見するので、その名も証誠寺そば。勝手に名づけましたが、組み合わせの食券があることからも味はお墨付き。


BGM  AM ラジオ、壁に直貼りされたティッシュ箱、カウンターのみ椅子なし。絵に描いたようなザ・立ち食い店のすみっこで、楽しみに待つ。


証、証、証城寺、証城寺の庭は、

つ、つ、月夜だ、皆んな出て来い来い来い

オイラの友達、ぽんぽこぽんのぽん


おお、久しぶりだな、証誠寺。濃いめ熱めのツユが濁らぬよう、まずは白身をツルンと飲み干し、揚げ玉もろとも一気呵成にそばをすすりこむ。


色とりどりの揚げ玉は、フワフワ、クニクニ、歯ざわり楽しく、朝だからか新鮮な気がします。おや緑色は春菊天のカケラだね、風味が鮮烈だな。


そばの実の色が濃い田舎そばと、醤油と味醂がきいたツユが互いを高め合うように味の饗宴です。しばらく食べたら、七味を振って味変を楽しむ。


食事も後半に入る頃には、まん丸な満月に熱が入り、割ってみればトロリ半熟です。そばをからめればまろやかで、名づけるならそばボナーラ。


夢中で食べれば強者どもが夢の跡、揚げ玉が浮かぶツユが残る。サラサラとお茶漬けよろしくかきこんで箸を置き、水を飲んで喉の渇きに備える。


証誠寺そばを食べると、いつもブログの文章も同じようになっちゃうな。洗練されることもなく、ただただ、素晴らしさを必死で伝えるのみです。


ごちそうさまでした。