散歩の途中、ひと汗かいたので喫茶店へ。グラスの水を飲んで汗はひいたし、喉も潤ったので、ホットでもいただくかとメニューをひらく。
すると、目についたのが「8時間かけて水だししたアイスコーヒー」。これはこだわりの味っぽいな。お得なモーニングセットをつけて注文する。
クラシックが流れる店内はまったり。ややお高めの価格設定のぶん、店内は落ち着ける雰囲気ですね。如何せん、誰の何の曲かはわかりませんが。
私は、流行りのセルフ式のカフェより、腰を下ろせば事が足りる昔ながらの喫茶店が好きですね。アツアツのお手ふきが出るところが泣かせる。
やってきたのは氷なし、常温のアイスコーヒー。小ぶりなグラスなのも高質と自信の現れなんだろうな。ストローが紙製になってるのも、エコだ。
まずはコーヒーをチビリ。コーヒーに詳しくはないけど、苦味・酸味がともにきいている。常温だから味がよくわかり、ほんのり甘みも感じる。
モーニングもお楽しみ。トースト、ゆで卵、スープの三本柱は不動。斉藤桑田槇原の頃を彷彿とさせる安定感。これこれ、卓上塩がミソですよね。
まずは、ゆで卵をむいてカリメロヘッドにして、殻ををつかんで塩を振る。ムグムグ、ホゴホゴ、昔の遠足みたいな懐かしい口ざわりがいいネ。
半裁のトーストはふっくら。4枚切りの厚さで、よく噛まないと口の中の水分もってかれますね。適度にしみたバターの香りが鼻腔をくすぐる。
トーストを喰み、スープを飲む。ゆで卵をかじり、水を飲んで口を洗い流す。うーん、楽しくてついつい早食いになるな。よく噛まなきゃねえ。
いつもの立ち食いそばや定食屋のように、孤食だと、食べたら次の人に席を譲る精神が染みついているな。喫茶店なんだから、ゆっくりしなきゃ。
背もたれに身を委ね、思い出したようにトーストを食べるけど、やはり温かいのもごちそうのうち。まずは食べ終えないと落ち着かないなあ。
なるべくゆっくり食事を終え、食後のアイスコーヒーを楽しむ。あえてシロップもミルクも入れず常温のコーヒーを嗜むのだ。がんばれ、オレ。
コーヒー道を突き詰めると脱サラになりそうだというイメージですが、これがおいしいのは素人でもわかる。水だしというのがポイントなんだな。
喫茶店でゆっくり、これまでライフスタイルになかった試みも悪くない。人生折り返しはすぎてることだし、ペースダウンしていこうな、オレ。
で、こちらは最後に温かいお茶が出るのね。これは京都のぶぶ漬け的な「早よ帰れ」ではなく、こちらでゆっくりしてくださいね、の意だとか。
ともあれ、滞在30分余。私なりにゆっくりしました。スマホいじりも芸がないので、こんどは文庫本でも持ってこよう。喫茶店修行は長そうだ。
で、お目当ての新宿都庁展望台は、曇り空ということもあり、ガラガラでした。外国人観光客の少ない今、都心は狙い目なのだなぁと感心。
ごちそうさまでした。