今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 434)生ハム&カマンベールのサンドイッチ


茶店というと、人それぞれイメージするものが異なる。私は紅茶のおいしい喫茶店なんてシャレた感情はなく、学生のころに通った店が懐かしい。

通った、とは言いつつもせいぜい月イチ程度。店側からすれば数多いる学生のひとりだろうけど、こちらはそこしか行かないわけで、思い出深いのです。


コーヒーの味なぞわかるはずもなく、スパゲティの大盛りが安価で食べられるのが嬉しかった。コンビーフ300グラムを食べれば、お腹が1日もった。


タバコと、タバスコと、アイスコーヒーを覚えたのは間違いなくあの頃だな。タバコはキッパリやめたけど、思い出はいつもきれいによみがえる。


で、今どき喫煙可のこちらの喫茶店。コロナ以降使われていないカラオケが置いてあるなど、近所のお年寄りの憩いのサロンでもあるのかな。


ぷかぷか紫煙をくゆらせる人たち。OLさん風が凄い勢いで吸い殻を積み上げており、オフィスは禁煙なのかな、などといらぬ心配をしつつサンドイッチを注文。


かつてタバコは大人のアイテムだった。RCサクセションの「僕の好きな先生」、宇多田ヒカルの「First love」など、タバコが印象的に歌われていた。


さて、生ハムおカマンベールチーズのサンドイッチ。予想通り間違いのない味です。トーストのサクッと感、生ハムの塩っけと旨味、カマンベールのコク。


トマトの酸味が全部をまとめあげ、チームリーダーとなっているね。見事な半円を描く歯型もいとをかし。次々と口に運び、モムモムと食べてゆく。


食べ終える頃にコーヒーがやってくる。彼女のタバコの残り香とコーヒーの相性がいいと歌ったのはミスチルだっけな。砂糖をひと匙入れて、チビチビ飲む。


最近では昭和を描いたドラマでもタバコが出てこないらしい。まあ、ドラマなんてファンタジーだからね。時代劇でお歯黒の女優が見たいのかってことだよね。


OLさん風は、灰皿を一杯にしてスマホを眺めている。おじいちゃんたちはワイワイと盛り上がっている。なぜかお腹も心も満たされたランチタイムでした。


ごちそうさまでした。