今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 442)鴨そば九条葱添え in 箱根そば

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晦日は立ち食いそば屋ですら殺気だっていた。そばを食べるひと、予約したそばを受け取りに来るひと。さながら、年越しそば狂想曲のごとく。


由来を調べると、江戸期からみられた風習ということで名称や目的はさまざま。でも、恵方巻きのような商業主義ではなく、伝統だと好感できる。


家でも年越しそばを食べるけど、通りがかりの箱根そばで鴨そばをみつける。最寄り駅の箱そばには取り扱いがないので、ついつい、立ち寄る。


ネギの緑、七味の赤、柚子皮の黄、トリコロールが美しい。ツユをひと口飲めば、鴨の脂がやさしく滲み出て、いつもより3倍おいしく感じる。


九条葱はシャキシャキ。京都の九条と言われてもピンときませんが、平安京の最南端あたり。江戸の小松菜しかり、伝統野菜の継承はいいですね。


さて、肝心の鴨。鶏胸肉のようなさばさばした歯ざわりですが、やはり脂が旨み抜群です。2つ目は柚子皮と一緒にパクリ。相性抜群ですねえ。


鴨の脂のおかげか、いつも以上にあたたまる。これを食べたら、三が日の買い出しです。気忙しい年の瀬に、思わぬ一服の安らぎとなりました。


歳末の風物詩、年越しそばで賑わう神田まつやも密対策をしただろうし、初詣の二年参りもなし。せめて今年は、世間が健やかでありますように。


ごちそうさまでした。