カモというと、カルガモ一家の引越といったほのぼの風景が浮かぶ。そのほか囮猟に引っかかりやすいので、騙されやすい人の例えにも使われる。
そうそう「カモがネギを背負ってくる」も忘れてはならない。ことわざの根底には、カモとネギの相性のよさがあるわけで、つまりは、鴨南ばん。
寒くなると鴨が脂を蓄えるので、鴨南ばんは格別です。鴨の脂が溶け出たつゆ、クタクタに煮えたネギ、新そば粉の更級そばが三位一体の味わい。
鴨肉は鶏肉に比べるとやや繊維っぽく、野趣あふれます。スルスルそばをたぐれば、唇を濡らす甘い鴨の脂。うまいの語源が甘いというのも納得。
木サジでつゆを飲めば、ポットに入れて持ち帰りたいほどおいしい。伊藤園が自販機で味噌汁を売ってたけど、濃いめの鴨汁も需要がありそう。
カモについて調べていると、カモネギというポケモンがいると知りました。条件はわかりませんがネギガナイトに進化するとか。なんか楽しそう。
ともあれ、久しぶりの鴨南ばんを堪能いたしました。年越しそばは、今年も鴨つけそばにしようかな、なんて考えも浮かぶ、気忙しい年の瀬です。
ごちそうさまでした。