今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 293)チャーハン大盛り

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頭カラッポの方が夢詰め込める、と古の歌にありますが、頭がよしなしごとでいっぱいだと、お腹にものを入れるのも億劫になる。そんなお昼時。


定食類は三角食べだの、ベジファーストだの、雑念が入るので、丼ものにしよう。あれこれ考えず目についたチャーハン、せっかくなら大盛りで。


程なく、ガンガンと鍋を振る音と、カチャカチャとオタマの音が聞こえ、やがてパチパチと油の跳ねる音が。にわかに空腹を覚え、唾を飲み込む。


やってきたのは、シンプルイズベスト。奇を衒うことのない、地に足のついたチャーハンは、見つめるだけでウキウキします。まずは、ひと口。


塩コショウがきいていて、しっとり油をまとっています。パラパラ至上主義の方もいるでしょうけど、家庭の味の延長線にある、懐かしい味わい。


具材は玉子、ナルト、チャーシュー、ネギ。こういうのでいいんだよ、を体現するようなチャーハンは大盛りにして正解。只管レンゲを動かす。


気の赴くままスープを飲み、漬け物をかじる。やがて器の縁に見えてくる消えかけた雷文こそが、年季と味と確かさの証。チャーハン、大正解。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。