洋食屋さんでランチを選ぶときは心が踊る。和食では胃腸と相談するといった様相を呈するけど、洋食は胃腸を説き伏せる覚悟でメニューを選ぶ。
写真つきのメニューは実に華やかで、ステーキ、カレー、ハンバーグや各種定食がいろいろあるけど、麺類もいいなとスパゲティの部を凝視する。
ミートソース、ペペロンチーノ、シーフード。スパゲティはうどん・そばと同じく自由度が高くて嬉しい悩み。で、オリジナルの字面をみかける。
胡麻と海苔の和風オイル。しゃれたドレッシングのような名前だけど、和風スパゲティにハズレなし。イタリア人もビックリのアレンジに賭ける。
ランチコーヒーをチロチロ舐めつつ、茹で時間を待機。店内は人が多いけど、アクリル板があるからか会話はまばらで、陽気なBGMに聴き入る。
さて、スパゲティ。油の入り江ができています。まずはクルクル巻いてパクリ。生海苔と鰹節の風味が先着し、噛めば胡麻の香りがやってきます。
茹でたての麺がピンピンしており、麺喰いとしては嬉しい限り。ダシのきいたオイル。正体はわからずも、たしかに和風で、ニコニコしちゃう。
唐辛子の辛味がきいてるけど、せっかくなので付属のハバネロソースをパッパとふる。酸味寄りの辛味が加わり、なんとなくメキシカンな印象。
辛み消しに粉チーズをふれば大満足の仕上がり。すっかり食べ終え、皿に残る海苔や胡麻をひと切れついてきたパンに乗せれば、実にボーノ。
ナポリタンといい、パスタのローカル化が過ぎるかもなぁ。イタリアさん、ご勘弁。最後に、冷めたコーヒーをゴクリと飲み干し、油を打ち消す。
ごちそうさまでした。