今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 350)ビーフカツカレー in ココイチ

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日本人たるもの、食べ物でゲンを担ぐ。納豆は粘り強さ、ブリは出世魚数の子は子孫繁栄、なんならダジャレで、慶事はめでタイ、敵にカツ。


受験期には、受カール、きっと勝っと、カナエルコーンのような縁起ものが出回り、ウインナーをwinner、タコを置くとパスなんて読み替えたり。


親父ギャグすれすれというか、そのものなんだけど、稚気にあふれて嫌いではない。で、健康診断に向けての必勝祈願のために、カツカレーなぞ。


健診前にカロリーの塊を食べる是非はさておき、久しぶりのビフカツは心がときめく。揚げ物界ではトンカツの陰に隠れるも、やはり牛は格別。


ご飯を200グラムにして各方面に配慮、揚げ物は時間がかかるのでボーっと待つ。カウンターの各席はアクリル板で仕切られ、お隣は空いている。


みれば福神漬、スパイス、ソースは隣席にある。アクリルの向こう側、取りにくいな、などと思う間に後客が着席したので、心は千々に乱れる。


食べているのを中断されるのは嫌だろうな、でも卓上調味料がないと飛車角落ち感が半端ないな、お隣がプレーンを頼んだら到着が前後するかな。


小心者ゆえ悩んでいると、ビーフカツカレーの到着。ふう、食べる前にひとしきり神経戦しちゃったよ。では、気を取り直していただきましょう。


隣席にひと声かけて福神漬、スパイス、ソースを振り撒いたら、スプーンイン。いつもどおり安定のココイチ。家庭の味とは違うけど懐かしい。


細切りされたビフカツは、サクサクで旨味がギュー、牛だけに。スパイスの辛さを福神漬で逃しつつ、粛々と、それでも気分は上々に食べてゆく。


ソースは飲み、ご飯は舌で潰し、カツは奥歯で咀嚼する。胃にはよくなさそうだけど、ココイチはこれくらいアバウトな食べ方が似合う気がする。


当たり前だけどジワリと汗をかいてくる。そう、各種スパイスが漢方なのはいうまでもなく、健康効果は絶大なのだ。揚げ物の効果は知らんけど。


ご機嫌に食べていると隣席もカレーが到着したようす。先ほどまでの心の動揺はどこへやら、マイペースで食べ終えて、水をゴクゴクと飲み干す。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。